今回は、浜学園の復習テストと公開学力テスト(=実力テスト)を通じて、その重要性を説明いたします。
浜学園ってテストが難しくて大変って聞くわ。
2023中学受験組の長男が浜学園に通っているんですが、テストの難しさはもちろん、制限時間も短く、その時間内に正確に解くのが大変そうです。
テストの成績によってクラスが替わったりするから子供たちのメンタルも相当なものよね?
そうですね。成績が悪いとクラスが落ちるかもしれないプレッシャーも相当ですし、何より、志望校から遠ざかることも示唆されますからテストは非常に大事なポジションを占めてますね。
浜学園では、節目ごとにクラス替えに影響を及ぼすテストがあります。
✅ 復習テスト(毎授業)
✅ 公開学力テスト(毎月1回)
の2種類です。
6年生になると
志望校判定テスト(2か月に1回)
も選択できる授業に影響がでます。
そのほかにも、7冠特訓テスト、灘中オープン模試などの各志望校別テストなどがあります。
所属するクラスは非常に重要で、授業内容はもちろん、課される宿題の質とボリューム、選択できる特別授業の種類にも影響を及ぼします。
さらには、子供のモチベーションにも影響がでます。
当たり前ですが、クラスが上位だとモチベーションが上がるでしょうし、クラスが下がるとモチベーションは低下します。
授業内容、宿題、選択できる特別授業、さらにはモチベーションに影響がでる
ですから、クラスを決定する復習テストと公開学力テストはどの学年にとっても重要です。
それでは、これらを詳しく見ていきましょう。
✅ 中学受験を考えている親御さん
✅ テストの取り組み方に悩んでいる親御さん
✅ 通塾中だけど他の塾の様子が気になる親御さん
✅ 中学受験に興味がある人
復習テスト
☑️ 毎授業ごとに前回の授業内容およびそれに付随する宿題から出題される。
☑️ 浜学園では復習を重視しており、復習テストの点数はクラス替えの重要なポジションを占める。
☑️ テストは宿題とまったく同じではなく、数値を変えたり、問い方を変えたり、ただ答えを覚えるだけでは
浜学園では、復習に重きを置かれます。
1つひとつ着実に積み重ねることが、合格への第一歩。
毎回の授業で学んだことをきちんと身につけたうえで、次の単元へと進むことが、学力アップのための基本です。
そのため、浜学園では、前回の講義の学習内容が、どれだけ身についているかの達成度を点検する復習テストを、毎回の授業で実施。
浜学園のHPより
と浜学園のホームページにも記載されています。
「復習こそ大事」は完全に同意します。
初見で解けなくても2回目で解ければよくて、さらには、似たような問題が出たときにどのように対応できるかが大事です。
というのも、入試問題の大部分が、過去問やよくある問題のアレンジが多いからです。
毎年毎年、新作問題なんて中学校の先生も作れません。作れても1題とか2題とか少数でしょう。
基本的には、過去出題された問題の趣向を変えたり、雰囲気を変えたりすることが多いのではないかと思います。
ですから、大事なのは、どんな問われ方をしても、問題が問うてる出題意図やパターンを読み解き、過去の経験から適切な解答方法を選択するという作業です。
「あ!これは見たことある!たしか、こういう解き方だったな…」という感じで問題のパターンを見抜き、それに見合った解き方を思い出しながら解答していくことができれば勝利します。
私の大学受験の経験からわかったこと
私自身は中学受験をしていませんが、大学受験はそれなりに勉強しました。
特に、数学、物理、化学はかなり自信が持てるレベルまで仕上げました。
どうやって仕上げたか?
まさに繰り返し復習しパターンを頭の中に整理しながら叩き込んでいきました。
東大も京大も出題される問題の多くは、まったく新しいものではありません。
もちろん、まったくの新作問題もありますが、それが解けなくても合格得点は獲得可能です。
多くの問題は、何種類かのパターン問題をミックスされているだけなので、一見、複雑で見たことないような問題でも、実はパターン問題を2~3種類混ぜているだけで、それを見抜けば、「今までにやったことある問題」に様変わりします。
1題に複数のパターンを仕込んでいるので、それらのパターンを見抜けば解答を導き出せると思うのですが、その一番の近道は復習の繰り返しになります。
大事なのは、「パターンを整理しながら頭の中に入れておく」ということだと思います。
いくら記憶力がよくても、すべての問題を雑然と記憶することは不可能ですし、効率も悪いです。
「こういう問題ならば、こうやって解くとよい」という形である程度の幅を持たせながらパターン化し記憶していくのがよいと思います。
まぁ、簡単に言っていますが、なかなか難しいです。
例えば、食塩水の濃度の問題にしても、「混ぜる」、「水を加える」、「水を蒸発させる」、「一部を捨てる」などとパターン化できます。
問い方はいろいろありますが、結局は、「混ぜる」、「水を加える」、「水を蒸発させる」、「一部を捨てる」を組み合わせたりするだけで、結局のところ、どのパターンがあてはまるのか読み解き、それに応じた解答方法を思い出して解くという作業になります。
そのためにも復習を繰り返しするということがかなり重要になってきます。
✅ 一見、複雑な問題に見えても、パターンを見抜けば過去に解いたことがある問題に帰着させることができる。
✅ 復習を繰り返し、姿を変えられても解けるように解法のパターンを整理し頭に入れておく。
算数や数学が苦手な人は、復習はするものの、解法のパターンを整理整頓して頭の中に入れる作業ができていないだけだと思います。
ちょっとしたアドバイスで苦手意識がなくなることもあります。
盲目的に復習をするのではなく、なぜ解けなかったのか、なぜ解法のパターンを見抜けなかったのかを考えながら復習できるようになると、次に同じような問題が出題されたときに解けるようになってきます。
その際に、
「こういう問題がでてきたら、こうやって解くんだよ」
と解法のパターン化ができるようにアドバイスできれば苦手意識も薄れていくと思います。
名探偵コナンという漫画がありますが、コナンが犯人を見つけ出すとき「ははーん」と言いますよね。あんな感じで、問題のトリックを見抜き、犯人(解答)を導き出すことができるようになれば、「好き」へつながっていくと思います。
復習テストの内容
復習テストの内容も所属するクラスによって異なります。
それは、授業内容も宿題内容も異なるからです。
ですから、志望校が難関中学の場合、下位クラスですと授業内容が上位クラスと違ってくるので、残念ながらライバルとの差がどんどん広がっていきます。
受験後半になればなるほど時間的に挽回しにくくなるので、志望校のレベルに見合ったクラスまで6年生になる前に到達しておくほうがよいです。
所属するクラスの復習テストがよいと復習はできていると判断されますし、復習テストが悪いと同クラスを維持できなかったり、下のクラスに落ちてしまったりすることになります。
ですから、クラスのためにも復習テストにも力をいれておく必要があります。
やはり、所属するクラスが志望校に見合ってないと、モチベーションの維持が難しいですし、劣等感も感じてしまいます。
「どうせ頑張っても受からないかもしれない」と思い始めるとなかなかつらいものがありますから、そうなる前に復習を重視し志望校に適したクラスを維持しておくことが望まれます。
これは、どの塾を選択しても同じでしょう。
そして、
復習テストの間違ったところはすぐに復習したほうがよい
です。
計算で間違ったのか、そもそも全く分からなかったのか、把握することも大事です。
間違った理由を把握し、理解していくことで次は間違えないという自信を植え付けていくことが必要です。
復習テストの延長線上に実力テストがありますから、できないところの把握と克服はなるべく早くやっておくべきです。
似たような問題が実力テストで出たときに解ければかなりの自信につながります。
✅ 復習テストの延長線上に実力テスト(入試)がある。
✅ 復習テストで間違ったところはすぐに復習して習得するべき。
クラスによる授業内容の差
長男は「最高レベル特訓」と呼ばれる、通常授業とは別のオプションで算数を履修しています。
「最高レベル特訓」では難関校の算数を得点源にしていくというコンセプトで難しい問題を解いていきます。
そこにも1組と2組のクラスがあって、長男ははじめは2組でしたが、1組に上がったとたん、
授業で問題を解説するスピードがすごく早くなったし、問題集の解説が早く終わるので、プラスアルファの演習を授業中にできる
と言っていました。
クラスで雰囲気も異なりますし、上位クラスになればなるほど、いい意味で切磋琢磨できているような印象を受けます。
決してギスギスした雰囲気ではなく、小学校はバラバラなのに、すごく仲良くなっていてほほえましく感じています。
クラスによって授業内容に差が出る。
上位クラスはテキスト以外のプラスアルファ進んでいる。
公開学力テスト
☑️ 月1回毎週第2日曜日に行われる。
☑️ 一般の方もテスト費用を払えば、試験をうけることができる。
☑️ 浜学園の生徒が全員月一回受ける実力テスト。
公開学力テストは月1回毎週第2日曜日に行われます。
一般の方もテスト費用を払えば、試験をうけることができることから「公開学力テスト」と呼ばれます。
費用は、
算数、国語、理科の3教科で3850円、社会も加えると4950円
となります。
簡単に言うと、
公開学力テストとは、浜学園の生徒が全員月一回受ける実力テスト
ということになります。
公開学力テストは、開始されてから48年以上、毎月1回実施室つけられており、通算で500回以上にもわたるデータが蓄積されています。
浜学園は関西最難関校(灘、甲陽、東大寺、星光、神戸女学院、四天王寺、洛南、西大和など)で日本一の合格者数を誇っており、そのすべての生徒の成績がデータとして蓄積されているため、公開学力テストでの偏差値からどこが受かりそうなどのデータをもっています。
また、浜学園の講師たちが練りに練ってつくっているようなので良問が出題されます。
短い時間で解けそうにないような問題も出題されますが、決して解けないレベルではなく、程よい感じの問題が出題されていると思います。
公開学力テストは月1回行われる実力テスト。
長い伝統があり、成績から受験可能校が推定できる。
良問題が揃う。
成績は詳細に分析される
テスト結果により
どの分野の問題で得点、失点しているのか
問題ごとに難易度を分けられ、その正答率
問題ごとに受験者全員の正答率
が詳細にわかります。
分野ごとの得点率
国語でいうと、漢字の問題なのか、ことわざ、記述など分野ごとに得点率がでます。
理科でしたら、星座の問題とか浮力の問題などの分野ごとに得点率が明らかにされ、さらに、受験するごとにデータが消えることなく蓄積されますから、後になっての振り返りが容易です。
振り返りをするかどうかの問題はありますが。
難易度ごとの正答率
各問題はすべてA,B,Cと三段階で難易度を分別されます。Aが易しい問題、Cが難しい問題、Bはその間の問題ということになります。
A問題を落としていないか、C問題はどれくらい正解できているか、すべてデータとして蓄積されます。
受験生全員の正答率
受験生のうち、どれだけ正答できているかすべての問題で正答率が算出されます。
みんなが解けていなければ解けてるとうれしいですし、解けていなくてもほっとします。
逆に、みんなが解けているのに自分が解けていなければ反省材料になります。
Webで結果を把握
復習テストも公開学力テストもWebで詳細を把握できます。
アプリ化されていて、無料で利用できます。
公開学力や復習テストの結果はこのアプリで把握することができます。
公開学力テストをWebで把握
まずは公開学力テストを見ていきましょう。
公開学力テストの結果はテストの三日後には結果が下のスクショのようにUPされます。
この画面で「成績表を見る」を押すと各教科の詳細データが下のスクショのように見れます。
問題の領域、全体の正答率、難易度、配点と得点、正解か不正解かがわかりやすくまとまっています。
さらに「この問題を解く?」というボタンを押すと、類似問題に進みすぐに復習できます。
また、設問ごとに講師による解説映像を視聴できて、非常にユーザーフレンドリーなアプリケーションとなっています。
類似の復習問題まではなかなかできていませんが、テストそのものは動画で復習しもう一度解答するようにはしています。
復習テストをWebで把握
復習テストも下のスクショのようにすべて管理できます。
実際の答案もPDF化して保存され、正答率もクラス内順位もすべてわかるんです。
もう、子供からしたら丸裸にされています。隠しようがありません。
これらの機能をすべて利用できているわけではないのですが、これも浜学園のいい点の一つですね。
クラス分けへの影響
2か月ごとにクラス分けが行われます。
判断材料は、復習テストの平均と公開学力テストの平均の合算になります。
公開学力テストは2か月で2回、復習テストは3科目x8週なので復習テストの一回一回のウエイトは小さくなる仕組みです。
クラスを維持できたり、昇級降級したりする基準は、その時々でことなるので明確にはわかりません。
公開学力テストは志望校別特訓とよばれる講習会の選択にも影響を及ぼします。
志望校に実力が及んでいないと、志望校別特訓を受ける資格がありません。シビアです。
その判断材料の一つとして公開学力テストが使われます。
まとめ
復習テストや実力テストの重要性についてご説明いたしました。
よくわかったけど、テストテストで大変よね
おっしゃる通り、テストばかりで大変ですが、すべて本番のテストに力が発揮できるようテストなれが大事なんです。
これだけ毎授業ごとにテスト、毎月最低1回は実力テストが課されますので、テストに対するメンタル的にはかなり鍛えられると思います。
テストの結果を活かせるかどうかも合格への鍵です。
いくら素晴らしい内容のテストでも、高機能なWebサイトでも、うまく利用しなければ宝の持ち腐れです。
テストを利用しながら、効率よく合格に導くことが最も大事ですよね。
そのためにもテストの特性を理解し、どのように復習していくかどうかを導いていく親の腕の見せ所かもしれませんね。
子どもだけでは、弱点分野をやろうとしませんから、親が導いていくのがよいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
2023年受験組は(これを執筆している時期から)本番まで7か月を切りました。
ベストの結果が出せるよう、みなさん一緒にサポートしていきましょう!
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