今回は、「新型コロナウイルスワクチンを子供にうつべきかどうか?」という疑問に対する私の答えです。
結論から申し上げますと、
コロナワクチンは接種しておいたほうがよいと思います。特に2024受験組は打っておいたほうがいいと思います。
です。
巷では、新型コロナウイルスに対するワクチン(以下ワクチン)に対して恐怖を煽るような情報が氾濫しています。
基本的には、新型コロナウイルスワクチンを否定するような情報は大部分がデマです。
しかし、まともにデータを解釈できない医師だと、間違って解釈してしまい、ワクチンに対して否定的なコメントをしてしまいます。
医師であっても、統計学などに精通して、論文を正確に読める医師というのはそこまで多くないんです。
ましてや、医師以外の医療従事者は、「データを正しく読む」という点において、あまり教育はされていませんので、時に間違った解釈をすることがあるでしょう。
医療者ではない一般の人に至っては、その情報が正しいのか、デマなのか、信じるに足るのかどうか判別がつかないのは当たり前です。
それでは、こういった背景を踏まえて、どうやって正しい情報にたどり着けるようになるのか、また、子供にワクチンを受けさせるべきか解説したいと思います。
? 中学受験を考えているすべての親御さん
? コロナワクチンに不安がある親御さん
? コロナワクチンを受けるべきかどうか悩んでいる親御さん
? 中学受験に興味がある親御さん
正しい情報にたどり着くには?
ワクチンに関する情報は正確かどうかに関係なく氾濫しています。
どの情報が正しい情報なのか判断するのが難しいですね。
リアルタイムにほっとな医療情報をもっとも正確に発信しているのは、「大学病院のSNS」だと思います。 ぽりぽり
もっともお勧めなのは、「新潟大学医学部小児科学教室」のTwitterです。
「新潟大学医学部小児科学教室」のTwitterは、難しいデータをわかりやすく説明されています。
【お子さんの #ワクチン接種 お済みですか?】
— 新潟大学医学部小児科学教室? (@Niigata_u_ped) June 12, 2023
既に各方面で取り上げられていますが、#日本小児科学会 から小児のコロナワクチン接種の考え方について追補がなされました?
これまで通り重症化予防、後遺症予防のために多くの人にワクチン接種について考えていただきたいです⭐️#COVID19 pic.twitter.com/tXzAIK7oSF
個人ではなく、大学の看板を背負って情報を発信されていますので、確かな情報であることは間違いないです。
個人的には、お子さんがいるご家庭は、コロナワクチンに関することに問わず、フォローをお勧めします。
コロナワクチンだけではなく、子供の医療にまつわる情報をわかりやすく丁寧に解説されています。
例えば、皆さんが大好きな「冷えピタ」について以下のようにお知らせされています。
冷えピタや熱さまシートなどの冷却ジェルシートは「ひんやりして気持ちいい」ものであって、体温を下げる効果はありません
— ?新潟大学医学部小児科学教室 (@Niigata_u_ped) May 3, 2022
発熱しているときや熱中症っぽいときで体を冷やしたいときは氷枕を使いましょう
※当然ながら、冷却ジェルシートはやけどや傷のケアにも使えません pic.twitter.com/mECVFotNuZ
冷えピタは、ひんやりして気持ちいだけであって、体温を下げる効果はないんです。
しかも、小さいお子さんに至っては、おでこに貼っている冷えピタが口元をふさいで窒息させてしまうリスクまであるので要注意です。
このように、一般のご家庭で何となくいいかもしれないと思ってやっていることが、まったく間違っているということもよくあることです。
「新潟大学医学部小児科学教室」のTwitterをフォローしていると、そこらへんのインフルエンサーの嘘かほんとかわからない情報がいかに信じられないかわかると思います。
ぜひフォローしてくださいね。
「新潟大学医学部小児科学教室」のコロナワクチンの見解
健康なお子さんでも重いコロナウイルス感染症を起こす可能性は十分にあって、それがもし起こった場合に、『ワクチン接種していなかった』ということで後悔していただきたくないというのが私たちからのメッセージです。
新潟大学医学部小児科の斎藤教授の発言より
と、新潟大学医学部小児科の斎藤教授は発信されています。
すなわち、
コロナワクチンは打っておくべき
ということなんです。
データもわかりやすくまとめてくれています。
まずは、「オミクロンとワクチンの効果」です。
25万人以上の5~11歳において、コロナワクチンのオミクロンに対する感染予防および入院予防効果に関する研究のまとめです。
✅ 感染予防効果は65%ある。
✅ 2か月にわたって入院予防効果(=重症化を防ぐ効果)が80%以上ある
このデータはNew England Journal of Medicineといって、世界で最も権威のある雑誌に掲載された内容です。
一般の方が、New England Journal of Medicineって言われてもあまり理解できないかもしれませんが、この雑誌になるデータというのは、地球上でもっとも正確なデータの一つといっても過言ではないレベルです。
New England Journal of Medicineは非常に権威が高く信頼すべきデータです。
というか、これを信じない医者はいません。
さらに、ワクチンの副反応についてもわかりやすく解説してくれています。
このように解説されています。
新型コロナウイルスの5~11歳のワクチンの副反応が気になるかとも多いと思います。
特に接種を受けた時の副反応がつらかった親御さんにとっては、子供にも同じことが起きるのではないかと心配されているかもしれません。
特に発熱、頭痛、だるさなどの全身反応については、12歳以上と比べて頻度は低く、また、心筋炎もかなり低いです。
「新潟大学医学部小児科学教室」のTwitterより
と、解説されています。
図を引用させていただくと、以下のようになっています。
決して、子供だからと言って副反応が多いわけではなく、むしろ少ないというのがお分かりになると思います。
打たないリスクも考える
それでも「打つと副反応が怖い」と、理性よりも感性で拒絶してしまう親御さんもいるでしょう。
では、打たなかった場合のリスクを考えてみましょう。
子供が新型コロナウイルスにかかると、多くは軽症で終わります。軽症といっても、高熱が出たり、のどがすごく痛くなったり、子供には負担が大きいです。
軽症であってもしんどいので、勉強なんてできません。
中学受験生にとっては、大きな時間のロスですね。
中には、ご飯が食べられなくなって脱水になったり、けいれんを起こしたり、まれに脳の炎症をきたすこともあります。
そして、症状が良くならず何か月も倦怠感や頭痛などの後遺症を起こしたりします。
また、治ったかと思っても感染して約1か月後くらいに発症するMIS-Cの合併症のリスクもあります。
✅ MIS-Cは、小児多系統炎症性症候群ともいう
✅ コロナ感染後の子供がまれに発症
✅ 体の様々な部位で炎症が起きる
✅ 心臓の機能が落ちることもあり、海外では死者も出ている。
✅ 症状として、コロナ感染の2~6週間後に高熱、嘔吐、目の充血、発疹、腹痛、下痢など
✅ ワクチンはMIS-Cにも効果がある
コロナは決して「ただの風邪」と侮ってはいけない、やっかいなウイルス感染なんです。
ワクチン接種は、MISーCの予防にもつながります。
これは、新米IDさんのTweetから拝借しました。
非常にわかりやすく整理されておりいつも重宝させていただいています。
入院はもちろん受診さえも簡単にできない状況です
— 新米ID (@black_kghp) July 27, 2022
BA.5のデータではありませんが、オミクロン株に対してもmRNAワクチンは優れた効果を示します
ぜひお子さんを守って差し上げてください pic.twitter.com/I0F23fZXS9
ワクチンで心筋炎になるなどと噂されていますが、実のところ、うえで示したように、その確率は非常に低いです。
むしろ、コロナウイルス感染でも心筋炎は起こるんです。
ワクチンを打たないという選択をするということは、コロナ感染に伴う大きなリスクに晒される可能性が高くなる
と、理解しておきましょう。
なんとなく怖いから、子供にはワクチンをやめておこうという選択は、逆にコロナウイルス感染による様々な症状のリスクを高めることを肝に銘じておきましょう。
特に受験生が、MIS-Cなどの後遺症に悩むようになると、受験どころではなくなります。
親御さんは、感情論や誤った情報に惑わされずに正しい情報を入手しお子さんを守るようにしてください。
ワクチン打ってない方が明らかに重症化リスクが高い
やはりワクチン打ってない方が明らかに重症化リスクが高いです。
新潟県内で7月1日から31日に入院が必要だった子どもの新型コロナ患者を調査したところ、約半分が消化器症状による入院で、次いで多かったのがけいれんでした(22%) けいれんの中には重症な脳炎脳症も含まれていました。
5-11歳で新型コロナワクチンの接種歴を確認したところ、入院例の85%が未接種でした。
新潟大学のTwitterより
新潟県内でコロナ感染症により入院が必要だった子供のうち、85%がワクチン未接種でした。
つまり、ワクチンを接種していない方が、重症化リスクが高いことになります。
夏休みが終わり子どもの間で感染が増加されることも懸念されています。
データ上は、重症になる子どものうち「68%が基礎疾患なし」とのことで、基礎疾患の有無に関わらずワクチン接種が推奨されます。
私の子供は以前肺炎で入院したことがあるのですが、つらそうでかわいそうでした。
重症化してからでは、ワクチンを打っても意味がありません。
基礎疾患の有無に関わらずワクチン接種が推奨される。
私の家ではどうしたか?
迷わず子供3人とも接種しました。
接種翌日、長男が軽度の頭痛を訴えていましたが、苦しくて何もできないというほどではなく、ゲームしたり、勉強もできていました。
次男と三男は全く何も訴えませんでした。
そして長男は昨年受験直前に3回目も打ちました
そして、私たち5人家族、2023年9月時点で誰もコロナ(COVID19)にかかったことはありません。
長男は受験を問題なくクリアできました。
コロナウイルス感染後の後遺症は辛い
ワクチンの後遺症を考える前に、コロナウイルス感染後の後遺症もしんどいということも考えましょう。
日本で新型コロナに感染した16歳未満の子供 約5400人を解析した結果
✅ オミクロン期は無症状が減少 発熱、痙攣、嘔気嘔吐といった症状が増加しました
✅ 稀ながらMIS-C、心筋炎、脳症といった合併症あります
✅ 約1ヶ月間症状が続く子が約3%もいます。
感染母数が増えれば深刻な合併症や後遺症を訴える子供の増加が懸念されます。
コロナウイルス感染後の後遺症に苦しむと勉強どころではなくなります。
正しい情報を得る
ポイントは、いかにして正しい情報を得られるかにかかっています。
親御さんが、理性的に、論理的に情報を読み解く力が要求されています。
医療関係ではないインフルエンサーの根拠のない情報があふれかえっています。
「ワクチンを接種すると妊娠しにくくなる」→デマ
「ワクチンを接種すると体内のデータが盗まれる」→デマ
「ワクチンを接種すると遺伝子がおかしくなる」→デマ
今に至っては、反ワクチンの医療従事者まで存在するので、だまされてしまうのは無理もないような気もしますが、冷静に判断すると、反ワクチンの方々は、データがなかったり、データの信ぴょう性が乏しいです。 ぽりぽり
データを提示できなかったり、提示されたデータに信ぴょう性があるかどうかはソース(情報源)を見たらわかります。
先ほどのNew England Journal of Medicineなどが良い例です。
この判断ができるかどうかが重要です。
「私は医療者じゃないからどの情報が正しいかわからなくて当たり前」って思って誤った方向にお子さんを導いてしまうと、結局、苦しむのはお子さんなんですよね。
しんどい姿を見て、「代わってあげたい」と思うこともあるでしょう。
後悔は先に立たないので、そうなる前に正しい情報を入手し予防することが大事ですね。
まとめ
5~11歳の子供のコロナワクチンについて、ご説明しました。
リスクとベネフィットを理解したうえで、接種をお勧めする。
というのが結論です。
特に、中学受験生を抱えているご家庭では必須だと思っています。
どちらにせよ、誰のせいにもできませんので個々のご家庭でよくお考えになって判断になりますね。
最後に、コロナウイルスが体内に入るのか、コロナワクチンで体内にウイルスが入るのを防ぐのか、すごくわかりやすい動画をご紹介します。
私なら、子供の体にコロナウイルスそのものが入ってほしくはないので、ワクチンを選びました。
?BEST. VIDEO. ALL. YEAR. Please share with friends how the mRNA vaccine works to fight the coronavirus.
— Eric Feigl-Ding (@DrEricDing) November 12, 2021
?NOTA BENE—The mRNA never interacts with your DNA ?. #vaccinate
(Special thanks to the Vaccine Makers Project @vaccinemakers of @ChildrensPhila). #COVID19 pic.twitter.com/CrSGGo6tqq
ワクチンはコロナウイルスのごく一部の設計図を細胞に取り込むことでコロナウイルスに対する抗体を作ります。
コロナウイルスそのものが細胞の中に入り込んで悪さをすることを選ぶ方がどう考えてもおかしいと思うのですが….。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
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