今回はTwitterで度々話題になる「公立中学で十分じゃないか?」という意見についての私の考えを書きたいと思います。
以前にも何度か書いていますが、私自身は公立中学→公立高校でしたから、
「私立中学など行かずに、公立中学で十分」
という意見があることは理解できます。
ただ、なぜ私は公立育ちなのに、子供に中学受験をさせるのか?
私の中で明確な答えがあるから、迷わず中学受験をさせることにしました。
結論から言うと以下の理由になります。
☑️ 平日午前9時から午後3時まで簡単でクソつまらない授業を受けないといけない
☑️ 自分よりバカだと思うような教師に従わないといけない
☑️ 内申点を気にしながら学校生活を送らないといけない
汚い言葉を使っていますが、現実をよく表しているので故意に汚い言葉を使いました。
なかなか声には出ない内容ですが真実でしょう。
他にも、
☑️ 不良も少なくないので、悪い友達ができそう
☑️ 勉強しなくても良いという雰囲気に飲まれて、勉強しなくなりそう
と言う理由を挙げる人もいるかもしれません。
ただ、これは子ども自身の問題でもあるので、自分に厳しければ解決できる問題です。
逆をいえば、不良とうまくつきあうということを学べますし、勉強しなくてもいいという雰囲気の中で勉強していく信念を育てていけるかもしれません。
しかし、私が挙げた3つの理由は、子ども自身ではどうしようもできない不可抗力の部分が大きいことです。
時に、
「もう中学受験なんてせずに公立中学で十分!」
って意見が出ます。
それに同調するように
「そうだ!そうだ!公立中学で伸び伸び育てた方がいいに決まってる!」
「公立中学校でも高校で進学校に行けば東大や京大に行ける!」
とワラワラと同調意見が湧いて出ます。
しかし、私立中学の良さを知っている勢は、
「あぁ、これでライバルが一人減ったわ」
「哀れだけど、同調している方がめんどくさくないから同調しておこう」
と言う程度にしか思っていないです。
それでは、一つずつ説明していきます。
簡単でつまらない授業
子が優秀であればあるほど、簡単すぎる授業を受けるということはかなりの苦痛です。
授業態度も評価されるので、つまらなくてもきちんと聞いていないと内申点に響いてしまいます。
イメージとしては、大人が見たくもない子ども向けの映画に連れて行かされる感じでしょうか。
本当は「ミッションインポッシブル」を観たいのに、「劇場版しまじろうのわお!」という幼児向けの映画を観なくてはいけない親の気持ちを想像してみるとしっくりくるかもしれません。
しかも、それをめちゃくちゃ真面目に観なくてはいけないんです。
観ている態度も評価されてしまうんです。
きついですよね。
私が通っていた中学校の数学教師は、バリバリの日教組の教師でした。
「横並び最高!出る杭は打つぞ!」という信念バリバリをお持ちで、塾に通っている生徒は大嫌いと公言している教師でした。
今は日教組に加入している教師は減ってきているので、このような教師は絶滅した可能性はありますね。
このような信念をお持ちですから、
・授業内容は超簡単な内容しか解説しない
・カリキュラムを全部終わらずに終了してもお構いなし
・進学校批判を授業中に平気でしちゃう
という感じでした。
そして、テストの難易度は超簡単にしてしまうので差がつきにくくしていました。
つまり、
テストの点数より授業態度や教師の好みが内申点に響きやすくしていた
ということになります。
中学3年生の時に100点でだったのにも関わらず、最高評価をもらえず10段階で8だったのは今でも笑えます。
今も生きているか知りませんが、生徒が不幸であったのは間違い無いです。
私の事例は極端で過去の遺物かもしれませんが、現在でも進学校を目指すようなお子さんにとっては公立中学校の授業は簡単で苦痛であることは間違い無いでしょう。
公立中学は、授業の内容を平均に標準を合わせるので、
☑️ 勉強ができる子にとっては簡単すぎてつまらない
☑️ 勉強が苦手な子にとってはわからなさ過ぎてついていけずつまらない
という事象がどうしても起こってしまいます。
特に今は二極化が進んでいるので、公立での授業はますます非効率になっていますね。
下の図を見てください。
昔は平均に分布が多かったので平均に向けた授業が効果的でした。
しかし、現在は二極化が進んでいますので、平均に向けた授業の効果が乏しくなっているのです。
誰のためにもならない授業をずっと受けるのは苦痛です。もちろん、それをしなければならない教師も辛いでしょうけど。
しかも、それが9時から15時までの6時間が毎日毎日繰り返されるわけです。
10代の若者にとって大事な時間が「つまらない時間」としてだらだら流れていくのです。
塾に通わず先取りしなければ、学校の授業が楽しくなるんじゃないか?というご意見があるかもしれません。
しかし、それでは優秀な公立高校へ進学はできません。
学校の授業だけで高校の入学試験で高得点は取れない仕組みになっています。
優秀な公立高校へ進学を希望しなければ塾に行かずともいいかもしれませんが、ここでは「優秀なお子さん」を想定して話をしています。
根本的には、公立中学校でも習熟度別に授業を展開すべきだと思います。
せめて、数学と英語だけでも。
横並びの平均に向けた授業が展開される限り、公立中学校には行かないほうが良いでしょう。
自分よりバカだと思う教師に従わないといけない
乱暴な言葉ですが、公立中学校に通っている優秀なお子さんは一度は感じることだと思います。
公立中学校の教師は進学率とか進学校にどれくらい合格したのかが評価に反映されません。
ですから、どうしてもやる気のない教師が混ざってしまうのは致し方ありません。
全員が全員、ダメな教師と言っているわけではないです。
ですが、やはり一定数そういう教師は混ざってくるということです。
・英語をまともに喋られないのに英語を教えている教師
・PCをまともに使えないのにPCの授業をしている教師
・うまく教えられないので、わかっている友達に教えてもらうようにと放棄してしまう数学教師
などです。
もちろん、私立中学でも馬鹿とは言わないまでもつまらない授業をする先生はいることでしょう。
ただ、公立と絶対的に異なる点は「内申点を評価するかどうか」ということになります。
私立中学といえど、推薦で大学受験を目指すのであれば教師の評価を気にしなければならないかもしれません。
しかし、公立中学校通う学生全員にとって内申点は高校の合否に大きく関わってくる要素となります。
ですから、自分よりバカだなと思うような教師に対しても、真面目に授業を受けないといけません。
こういう点が公立中学を勧められない点になります。
まぁ公立中学校の教師も生徒から評価されるべきだとは思います。
内申点を気にしながら学校生活を送らないといけない
内申点でビハインドすると、公立の進学校を受験する際に大きな痛手となります。
内申点が負けていると思うと、本番の試験にも影響を及ぼしますよね。
そして、何より内申点を気にしながらの中学校生活はのびのびできません。
教師の目を気にして、
☑️ つまらない授業を真面目に聞いてるフリをする
☑️ くだらない質問に対して手を挙げて積極的であることをアピールする
☑️ ライバルのあの子よりもアピールするために生徒会に立候補する
など、むちゃくちゃ窮屈な学校生活ですよね。
公立だとのびのび勉強できて部活動できて私立中学よりもいい!って言ってる人って全然見えてないんだなと思ってしまう理由です。
上司に服従するサラリーマンになるよう養成しているようにしか見えません。
特に教育熱心な地域だと内申点の取り合いになるので、いろんなところでアピール合戦が繰り広げられそうでしんどそうです。
また、中間テストや期末テストも気が抜けません。
私立中学だと赤点で補習はあるでしょう。
しかし、公立中学ですと特に3年生でのテストでの失点は内申点に響いてきます。
ということは、優秀なお子さんは失点してはいけないというプレッシャーにずっと晒されているのです。
特に公立中学校のテストは難しくはないので、簡単な問題で思わぬ失点をしてしまうと内申点で差がついてしまう可能性が出てきます。
どこも伸び伸びなんかできませんよね。
まとめ
以上が、私が子供を公立中学校に進学させずに私立中学校に進学させる理由です。
☑️ 経済的な背景
☑️ 居住地に私立中学校がない
などの問題がなければ、能力的にクリアできていれば私立中学校に行くべきと思います。
能力的に厳しいのに難関私立中学に臨むのはお勧めしませんが…
中学受験を無理強いして勉強そのものが嫌いになってしまうようだと元も子もないです。
その点は重要で、親がしっかり適性を見極める必要があります。
まとめると、
ということになります。
何においても上を目指せば目指すほど、どこかでかなりの努力が必要です。
勉強においては、まだ小学校の方が教えやすいですから、小学校の時点で全力で中学受験をしておくのがいいかもしれません。
中学生にもなるとなかなか親の言うことを聞いてくれなくなります。
サポートもしやすい中学受験は、実は高校受験よりもやりやすいとも言えるかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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