今回は、2024年の灘中の入試の結果分析をしてみます。
いつものように浜学園の資料を参考にさせてもらっています。
今回は泣く子も黙る灘中学です。
まぁ、関西では他の中学を寄せ付けないほど別格です。
私が高校受験をするときに、灘高校の問題をチラ見することがありましたが、
まったく解ける気はしませんでした
ちらっと見るだけでそっ閉じするレベルの難易度。
解こうとする気力も最初からありません。
そんな雲の上の存在でしたね。
子供が中学受験の塾に通うようになって灘中学の問題を目にするのですが、さすが、超難問揃い。
算数なんて端から解ける気がしない文章題や立体の問題。
まぁえぐいです…
そんな灘中学ですが分析結果を見てみたいと思います。
総論
・過去10年間の灘中受験者数の変化 → 過去10年間の灘中入試平均実質倍率は2.73 倍
→2024年は2.78倍と平均並み
・過去10年間の灘中入試合格最高点・最低点・平均点
→過去10年間を平均した灘中入試 合格最高点は424.4点(84.9%)、合格最低点は314.5点(62.9%)、合格者平均点は342.1点(68.4%)
→ 灘中入試に向けて、受験勉強の第 1 ポイントは
「難問を制限時間内に7割とる努力」
となります。
・入試直前に行われる浜学園の灘中プレ入試の結果では本番の灘中入試とほぼ同じような分布になっており、合格ラインに密集しています。
→2024年春灘中入試における浜学園生結果をみると、できる限りA判定、せめてB判定で灘中受験をすることが望ましいようです。
・過去10 間の灘中入試各教科別受験者平均点と合格者平均点との差
→灘中入試におけ る算数の影響はかなり大きいです。過去10年間を平均した灘中入試各教科別受験者平均点と合格者平均点との差は、国語が11.1 点、算数が26.7 点、理科が8.3 点
算数の対策
・小6の2月から小6最高レベル特訓算数、マスターコース算数の復習テスト、日曜特訓前期灘コースのトライアルテストで、
難問を短い制限時間内に解く練習を徹底的に行う
ことです。
時間に余裕があるときに、過去に勉強した問題をランダムに10 題 30 分で解く練習をするといいようです。
・灘中算数1日目の問題は、小問 1 問あたり約 3 分で解き,単元別に問題が並んでいるので,単元の好き嫌いではなく、問題の難度による問題選択能力を鍛える必要があります。
→時間に余裕があるときに,初見の問題を10題30分で解く練習をする。
・2月から小6最高レベル特訓算数の実戦テストにおいて、初見の問題を短い制限時間で解き、検算をして、安定して7割以上を目指すことも大事です。
→普段の学習から検算をして、安定して 7 割正解を目指します。
・灘中算数2日目の問題は、大問1題あたり約10分で解きます
→家庭学習でも解き方をまとめ、誘導形式の問題パターンに早く慣れることが大事です。
・超難問に関しては、正解することだけにこだわらず、考えてどうしても分からなければ後に回す、ということも結論としてよいとのことでした。
灘中算数2日目の大問の最後の小問には注意が必要です。
→直しをするときにも難問と超難問の区別をしっかりつけることが大事です。全て解けるわけではないのですが、その中でも解けそうな問題を見つけ出すことが大事です。
試験時間を10分短縮したフォーマット演習を行う
→テスト終了が近づいたとき、残った空欄を埋めることと、できている問題の見直しをすることの選択・見極めを経験により優先順位をつけて行っていくことが大事です。
これらの注意点やアドバイスは、灘中学に限らず難関中学を目指すのであればやっていきたいところですね。
合格体験記にも書いているお子さんがいましたが、
1日目で思うような成果が得られなくても、2日目に挽回できる精神力
があるかどうかも大事ですね。
7割取らないと…と思うと焦るので、3割は落としても良いと思えるかどうか。
落ち着いて解ける問題を取捨選択できるかどうか。
日々の練習が少しずつでも合格へとつながるので、上記のような
「問題は1問1問ではなく10問くらいを制限時間を決めてまとめて解く」
という練習をしていくことが大事ですね。
国語の対策
【知識題】
・1 日目の中核をなす設問です。
・灘校を志望する者は日常生活で「外来語」「慣用表現」「多義語」等に触れ、自然な形で習得するようにしたいです。まぁ、それが難しいのですが。
うちは、隙間時間で読める漫画っぽい語句本を購入しています。
なかなか覚えられませんが、繰り返しが大事ですね。
あとは普段の生活で難しい単語をどれくらい使っていくか、あるいは、拾っていくか。出会ったらスルーせずに辞書で調べるなどの工夫が必要です。
・一問一答式の暗記ではなく、用法の把握、類語や形式の似た表現を集めるなど思考を伴う出題がなされると考えておきたいです。なお、出題されている語句自体は平易なものが大半を占めるため、「難しい言葉を覚え る」ことよりも、普段の授業や家庭学習を通じて、漢字の書き取り、同音異義語や多義語の習得など、様々な方向からアプローチする学習をすべきであるとされます。
・語句自体は過去問でも似た出題があり、過去問演習の中で多彩な思考を試してほしいとのことです。
・俳句はほぼすべての年度で出題されています。しかし句の解釈に関する出題ではなく、句で与えられている情報を正確に掴んで適切な表現を選べるか、場面が想像できるかが鍵です。
・例年通り、熟語のしりとりという形でパズル題が出題さレテいます。近年の傾向として、条件を付けることで解が絞られる、条件からの試行錯誤が可能な出題になっています。「語句のジャンル」や「出題形式」で決めつけずに語句の知識を増やしておくことが望ましい。
【記述題】
・本年は 2 日目において 100 字以内という字数指定で 1 題出題されたが、他の記述は解答欄の行のみが指定されています。日々の塾での学習において、字数を「埋める」ことに注力するのではなく、与えられた字数で書くべきことを書く訓練を積まなければいけません。
・与えられた字数で書くべきことを書くために、普段の記述で結論、解答の構成(対比・因果等)、解答の要素(根拠・背景等)の意識を持ち、解答と見比べた際にどの要素が抜けているかを自身で判断できるようにしたい。冗長に字数だけを増やしてはなりません。
・文章ジャンルを絞った学習ではなく、小説、論理的文章問わず文章経験を積み、様々な視 点・着眼点・約束事に触れることが記述の要素決定に資することになります。
このレベルの記述問題になると普段の塾の学習だけでは到底スキルが身につかないと思います。
日頃から記述する練習が必要になってきますね。
プラスアルファで塾の記述講座や家庭学習が必要かと思います。
最後に
灘は関西の他の難関中学と比較して異次元の難易度及び競争率です。
ちょっとしたミスが命取りとなります。
日頃から実践に通じる練習が必要となってくるでしょう。
そして、
「灘に挑めるかどうか」
は、かなりプランニングして臨む必要があります。
小6になると全ての土日が埋まる感じですから小5までにそれまでの復習はかなりの精度で済ませておかないといけません。
なかなか厳しい道ですし、精神的なタフさも要求されますね。
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