今回は、2023年の東大寺中の入試の結果分析をしてみます。
いつものように浜学園の資料を参考にさせてもらっています。
今回は歴史ある名門校の東大寺中についてです。
私が高校受験するとき、灘校と同じように受かる気がしない学校の一つでした。
だれが解けるんだ?
と思っていました。
合格実績もすごすぎます。
()の中は医学部数です。
2022年でいうと医学部合格の内訳は、東大は2名、京大は15名、阪大は11名、神戸大は6名と相当です。
私の大学の同級生でも東大寺出身が数名いました。
やはり優秀で「さすが東大寺」という感じを受けていました。
中には、個性が強い東大寺出身の同級生もいたのも覚えています。
詳細はここでは書けませんが、いろいろ個性豊かな印象も受けていました。
中学受験の印象としては、灘中学と異なる日程のため灘中と併願で受験する優秀な子が多い印象です。
灘中学を受験して、2日目午後に西大和中学、翌日東大寺中学を受験というゴールデンコースです。
灘中学と日程が異なっている中学は、灘中が射程に入っていながら残念ながら落ちてしまったお子さんを拾えるのが、大学への実績をかなり上位でキープできている理由の一つかと考えています。
優秀層だけでなく、超優秀層も多いので全体的に実績が高いのでしょう。
1学年200人くらいなので、難関大学への合格率で見るとかなり高いと言えます。
前置きはこれくらいにして…
2023年の東大寺中学の結果分析をしていきましょう。
総評
✅東大寺学園中入試は、一昨年から募集人員が200名となり、3年前までより24名増えています。
また、3科と4科が選択できる入試で定着し、その換算方法は3科入試の合計点を3分の4倍し4科入試の合計点と比較して、4科受験生は3科換算と4科の良い方の点数を見てくれるアラカルト方式になっています。
従って、今年も昨年と同様に4科の受験者数は多かったです(今年の3科受験者349名、4科受験者554名、昨年の
3科受験者331、4科受験者525名)。
2023年 | 2022年 | |
受験者(三科) | 349名 | 331名 |
受験者(四科) | 554名 | 525名 |
合格者(三科) | 202名 | 160名 |
合格者(四科) | 207名 | 212名 |
実質倍率(三科) | 1.73倍 | 2.07倍 |
実質倍率(四科) | 2.68倍 | 2.48倍 |
合格最低点 | 237点 | 224点 |
合格者平均点(三科) | 268.5点 | 256.0点 |
合格者平均点(四科) | 260.0点 | 247.6点 |
✅科目別に見ると、今年も昨年と同様に算数の4科受験者の平均点は低くかったです(今年の算数の受験者平均得点率は3科が5割9分1厘、4科が4割3分3厘、昨年の算数の受験者平均得点率は3科が5割3分2厘、4科が4割1分6厘)。
3科選択は数学と理科に自信があるといった子が多そうですね。
灘中と併願の影響もありそうです。
✅今年の各教科の受験者平均点と合格者平均点との差は、昨年以上に算数が他教科と比べてはなれる結果となりましhた。
☑3科:国語4.0点、算数11.9点、理科6.4点
☑4科:国語5.9点、算数14.1点、理科7.6点、社会6.1点
✅ただ、東大寺入試は男子最難関中入試の中で唯一の4教科均等配点ということもあり、今年も東大寺中入試は、男子最難関中入試の中では3教科・4教科のバランスが一番要求される入試であったことは間違いないでしょう。
今年の東大寺中学入試も、算数でかなり差が開きます。
算数の実戦的な思考力と処理能力をより磨いてきた受験生は大変有利になる入試であったことは昨年と全く変わってません。
難関中学になればなるほど、国語や理科よりも算数で差が開きやすいです。算数が苦手だと難関校の合格は遠のきます。
という理由から、浜学園では算数を重要視しています。
また、私の家での算数の取り組み方も参考にしてください。
そして、算数が劇的に伸びる7つのルールも参考ください。
親が子を算数に対して前向きかどうかでも大きく変わってきます。
ぜひ参考にしてみてください。
東大寺中の国語分析結果
✅漢字について、例年通り書き取りのみで10問出題されました。
「製本後にラクチョウ(落丁)が見つかった」
や
「ソウマトウ(走馬灯)のようによみがえる」
など語彙として小学生にはなじみの薄いものが出題されました。
ただ、走馬灯は、漫画とかにもよく出てくるのでできている生徒さんも多いかもしれないですね。
しかし、例年と比べるとその数は少なかったです。
短文作りは、「ついぞ」という語を使わせるもので、例年通りの「二十字以上、三十字以内」の出題でした。
大人は簡単に見えますが、日頃からいろんな文章や本を読んでおく必要がありますね。
✅二、三の読解問題は、論理的文章1題、文学的文章1題、計2題が出題されました。
形式は、例年通りの形式でした。
記述問題は、三十字以内、五十字以内、六十字以内、八十字以内がそれぞれ1題ずつ、計4題でありました。
制限時間が50分であるので、問題を解くスピードが要求され、速読、速解の力、確固たる記述力の養成が、東大寺合格のための絶対的条件であると言えます。
☑4つの選択肢から1 つを答える記号選択の問題が多い。
思い込みや感覚で判断するとひっかかってしまうようなものがあるので、本文と食い違う内容がある選択肢を消していく消去法をうまく使い答えの範囲をしぼる必要があります。
また、年度によっては「合わない」「正しくない」などを選ばせる場合もあるので、設問から問題の条件をしっかり読み取る注意力の育成も重要です。
✅説明的文章では、本文の内容・構成を理解したうえで答える問題が多く出題されます。
記述問題でも本文の一部を切り取ってつなげるような問題や、本文の言葉を自分で考えて言いかえるような問題も出題されます。
文学的文章では、心情の変化を問う問題が選択式問題でも記述問題でも多く出題されます。
登場人物の細かい心理が問われるので、日頃から人間の心理や行動に関して掘り下げて客観的に考察できる思考力・洞察力を培っていくことが課題となりますね。
✅語句、慣用句などには、辞書的な意味を覚えるだけでなく、文章の中でどのように使われるのか、を含めた理解が必要となります。
東大寺中の算数分析結果
問題構成は以下の通りです。
扱う解法は中学入試の定型問題や典型題が多いです。
私もパッとみた感じ、そこまで難しくはなく、一度はどこかで解いたことがあるような問題が多いという印象でした。
ただし、その形式のままでは出題されないため、解法を暗記するだけでは方針すら立たないものがほとんどです。
方針を立てた後の解答に至るまでの処理量が多いので、素早く試行錯誤を重ねて問題の本質を見抜き、解法の方針を立てる力が必要となります。
解法の方針を立てる力
解答への道筋を見通す力
論理的な思考の過程をかき残す力
これらの力量を判定しやすい単元である数、平面図形、立体図形、速さ、規則を発見する問題がよく出題されます。
2021年度に問題および解答用紙にレイアウトの変更があったものの、大問2以降は解答用紙に(考え方・式)という形で余白を十分にとり、思考の過程を部分点で評価する方針は一貫しています。
2023年度は、2022年度と比較して問題量と処理量が例年通りに落ち着き、高度な思考力を評価することに重きを置いた問題セットであった。
面倒な計算を必要とする問題が少ない
解答用紙に図があらかじめ用意されている
といった特徴も例年通りでした。
✅対策として、定型問題と典型題の定着は必須です。
定型問題や典型題を学習する際、ただ解法を暗記するのではなく、解法が持つ本質をよく理解した上で、状況に沿ったアレンジを交えながら的確に用いることを心がける必要があります。
また、方針を立てるまでの試行錯誤を素早く行うために、日々の学習で思考の過程を早く正確にかき残しながら解く訓練が重要です。
大問2以降の(考え方・式)での部分点を考慮して、自身の解法が他者に分かるよう伝えることを強く意識してかき残すのはもちろんのこと、最高レベル特訓や公開学力テストにある複雑な難問を数多く解いて、高度な思考力を養うとよいでしょう。
東大寺クラスになると、マスター授業(浜学園の通常授業)だけでは物足りず、最高レベル特訓を受講しておくほうが無難でしょう。
浜学園の公開テストで高得点を取る方法も公開しています。
ご参考にしていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
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関西を中心に、灘をはじめとする最難関中学から難関中学まで幅広く多数の合格者を輩出しています。
☑ 灘中合格者数は2023年は92名で、19年連続38回目の日本一を達成。
☑ 甲陽中学合格者は83名で、13年連続日本一達成。
☑ 星光中合格者数は、100名で6年連続日本一達成。
☑ 東大寺中は150名(6年連続日本一達成)、西大和中は261名(14年連続日本一達成)。
☑ 洛南中は137名(15年連続日本一達成)、洛星中は88名。
☑ 男子最難関中(灘、東大寺、洛南、西大和、甲陽、星光、洛星の7校)の合格者数は合計911名(のべ)。
上記のように、男子最難関中学だけではなく、神戸女学院、須磨学園などなど女子の難関中学も幅広くカバーしています。
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過去記事もぜひ参考にしてみてください。
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