今回は、2023年の甲陽学院中学校の入試の結果分析をしてみます。
いつものように浜学園の資料を参考にさせてもらっています。
今回は兵庫にある伝統のある進学校、甲陽学院中学校についてです。
私が存在を知ったのは、高校受験の時でした(星光学院と同じ)。
高校の問題ももちろん難しく、当時の私が解けるレベルではなかったことを覚えています。
まぁ問題で「甲陽学院」て書いてあったら解こうともしませんでした。
ただ、もう高校からの入学は廃止になったようで今は入学するには中学受験をするしかありません。
もちろん、大学合格実績は同じ兵庫県にある灘中学には劣りますが、さすがです。
東大も京大も毎年安定して合格していますね。
200人中トップ50に維持できれば良い感じ。
私の同僚にも甲陽学院中の医師が結構います。
後輩にも何人かいましたが、その後輩たちがめちゃくちゃ垢抜けていたのでどんだけ金持ち学校なんや!?って思っていました。
でも実際見てみると、派手な感じはなく、僕の後輩が特別に派手な感じの少数派だったのだと思いました(笑)
それでは、甲陽中学の解説をしたいと思います。
2023年甲陽学院中の総評
まぁ、長男が受験したということもありまして実体験をもとに解説できると思います。
特に入試直後に書いた記事は参考にしてください。
✅ 2023年は少し難度がましになった昨年の入試と比べて難しくなり、 一昨年や3年前の難度に戻りました。
→2023年の合格最低点は274点で500点満点中の5割4分8厘、昨年の合格最低点は301点で500点満点中の6割2厘、一昨年の合格最 低点は285点で500点満点中の5割7分、3年前の合格最低点は288点で500点満点中の5割7分6厘
✅ また、受験者数はかなり少ない人数であった昨年よりは増え、一昨年・3年前に近づきました。
→今年の受験者数366名、昨年の受験者数327名、 一昨年の受験者数380名、3年前の受験者数383名
✅ ですから、実質倍率も2023年は昨年よりは高くなりました
→実質倍率は今年が1.66倍、昨年が1.55倍、一昨年が 1.77倍、3年前が1.76倍
✅ 科目別に見ると、今年は昨年と比べて算数の難度がかなり高くなり特に算数2日目の受験者平均点は4割台と低くなりました。
→算数1日目の受 験者平均得点率は今年が5割3分2厘、昨年が7割3分、算数2日目の受験者平均得点率は今年が4割7分6厘、昨年が6割1分2厘
✅ また、国語と理科の難度はあまり変わってませんでした
→国語の受験者平均得点率は今年が5割8分7厘、昨年が5割8分9厘、 理科の受験者平均得点率は今年が6割4分2厘、昨年が6割1分4厘
✅ ただ、3教科の難度にかかわらず、算数と比べて国語と理科の受験者平均点と合格者平均点との差はあまり広がりません。
→受験者平均点と合格者平均点との差は今年が国語8.1点、算数14.2点、理科3.7点、昨年が国語4.8点、算数15.8点、理科3.6点、一昨年 が国語7.2点、算数18.7点、理科4.3点)ので、2023年の甲陽中入試も受験生にとっては昨年と同様に算数の力を持った生徒が大変有利になる入試でした。
難関中学になればなるほど、国語や理科よりも算数で差が開きやすいです。算数が苦手だと難関校の合格は遠のきます。
という理由から、浜学園では算数を重要視しています。
また、私の家での算数の取り組み方も参考にしてください。
そして、算数が劇的に伸びる7つのルールも参考ください。
親が子を算数に対して前向きかどうかでも大きく変わってきます。
ぜひ参考にしてみてください。
国語の分析
甲陽の国語って言ったら「記述」です。
選択問題なんてめちゃくちゃ少ないので、とにかく記述練習を一緒に特訓しました。
選択問題が多い塾の模試の練習だけでは得点が難しくなります。
塾以外の教材で記述の練習をしておくことがおすすめです。
✅ 2023年度も例年同様、一日目、二日目ともに文章問題の大問2題をB4で2枚に収める「甲陽スタイル」の出題でした。 基本となる出題傾向は、大問1に論説文か随筆、大問2に物語文となっています。
✅ 設問の形式は、記述問題を中心として、文章内容に関する記号選択問題やぬき出し問題が数問と様々な語句の問題を交ぜたものです。2023年も、語句の意味や穴うめに関する出題があり、総合的な語彙力の向上を持続的な学習によって図る必要があります。
→漢字の出題は本文中に傍線が引かれており、平易なものが大半を占めるので、得点しやすいと言えます。
✅ 二日間の小問26問の内、記述問題が合わせて16問で、昨年度の16問、一昨年の 17問と比しても、依然として記述問題制覇が間違いなく甲陽国語制覇のキーポイントとなります。
→文章内容の正確な理解を前提とした上で、記述力強化を図っていかなければ合格はおぼつかないという点では例年通りです。
✅対策として、浜学園で毎月一回実施されている「記述力錬成テスト」を受けることをお勧めします。
→また、日々の課題で解答を見る前に必ず自力で答案を作成する心構えが必要です。自分の答案と解答を見比べて、文の構成や表現を学ぶ姿勢が大切となります。
✅ 出題された文章の特徴としては、人間の心理の深い部分を問うものが多いということが挙げられる。こうした分野に弱点を持つ甲陽志望者は克服に向け、一層の努力が望まれます。
とにかく記述を前にして鉛筆が止まりフリーズするときついです。とにかく、ポイントだけは押さえて記入するという感じで書く練習が必要です。
何も書かないで白紙で終わると致命的です。
模範解答のように書く必要はないと言い聞かせて、自分なりに書くことが大事です。
ちなみに別記事にも書きましたが、甲陽中学の国語の問題と全く一緒の文章が、同じ年の愛光中学でも出題されました。
愛光中学は甲陽の前受校として受験されたお子さんも少なくないと思いますが、かなり有利だったと思います。
数学の分析
2023年の数学は非常に難化したようで、1日目を終えた長男はかなり打ちひしがれていました。
過去問では8割以上、甲陽模試では算数トップ10位くらいにいたため自信を持って臨んだわけですが、あまりにできなくショックだったようです。
ただ、落ち着いて採点するとまぁまぁ取れているのではないか…ということで落ち着きました。
ですから、前年が簡単であったときは要注意です。いきなり難化することがあるので。
✅ 1日目・2日目と2度行われる試験の形式は全く同じでしたが、難易度は昨年度と比べかなり上昇しました。
→6問ある大問のうち、大問1以外は「式,計算,図,表など答えの求め方を問題の下に書きなさい」という指示があり、正答にたどり着けなかった場合でも答案用紙に書き残した解き方が採点対象となります。
→ですから、普段の学習においても、問題を解く過程を積極的に書くことを習慣化しておきたいです。
✅ 難易度は総じて高いが、特殊な発想が必要な問題は少なく、ベーシックな知識の習 熟とその正確な活用が要求されるタイプの、シンプルな難問が多くを占めます。
→その為、 普段の学習においては、まずは基礎的解法を確実にマスターすることが重要となります。
→その上で、難問の演習を通じて、基礎的解法の活用法を身につけておきたいです。
✅ 過去10年の出題分野は「平面図形」が最も多く、次いで多いのが「数の性質」です。
→これらの単元は、1年の入試の中で2題以上出題されるケースがほとんどです。
また、「速さ」、「立体図形」は毎年平均2題、「場合の数」は2018年度入試において出題されなかったものの、それ以外の年は少なくとも1題は毎年出題されています。
頻出単元に関しては、特に力を入れて理解度を上げておきたいですね
まとめ
甲陽学院の2023年入試の解説を行いました。
やはりキーとなるのは、算数と国語の記述になりそうですね。
最難関と呼ばれる中学はいずれも「算数」がキーとなります。
やはり「算数を制するものは受験を制する」ですね。
また、詳細は書きませんでしたが、甲陽は理科もかなり難しいです。
理科の合格点を取るには、甲陽独特の計算問題でいかに点数を稼げるかもポイントになります。
この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
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☑ 灘中合格者数は2023年は92名で、19年連続38回目の日本一を達成。
☑ 甲陽中学合格者は83名で、13年連続日本一達成。
☑ 星光中合格者数は、100名で6年連続日本一達成。
☑ 東大寺中は150名(6年連続日本一達成)、西大和中は261名(14年連続日本一達成)。
☑ 洛南中は137名(15年連続日本一達成)、洛星中は88名。
☑ 男子最難関中(灘、東大寺、洛南、西大和、甲陽、星光、洛星の7校)の合格者数は合計911名(のべ)。
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